武学MAS(マーシャルアーツシステム)に細かな段位や級位はありません、あるのは学習者の到達したレベルを指す大まかな3つの『位(くらい)』のみです。 そこには武術家として『何を学んだか?』ぐらいしかありません。
小学の位:功夫基礎課程
「小学」は修己修身の学です。 武学MASの根本である理論・身体技法・思想哲学の基本を学習し武術を志すものとしてあたりまえのこと(常)や所作、基礎功夫を身につけます。後(中学の位)に学ぶ各システム(八極拳、劈掛拳、八卦拳、太極拳、兵器術)の最も深い部分をささえる基礎を養います。武術の一生を左右する重要な学びの段階です。「小学の位」は武学MASの基礎が養われ、それらを最低限でも表現できるような状態を言います。
功夫(カンフー)の基礎を学び身体づくりをします!
予備操(よびそう):体の各部に意識を通しながらゆり動かし各関節と全身の筋をほぐし繋げていく功法。
熱身功(ねっしんこう):功夫の基本的な所作や身体使いを学ぶと同時に動くための身体づくりを行う重要な功法。
把式站樁(はしきたんとう):北派の功夫の基本の立ち方・姿勢や歩形を学び主に下半身の安定感やバランス感覚を鍛える功法。
基本捶法(きほんすいほう):北派の功夫の基本となる拳や掌の使い方を学ぶ。
基本歩法(きほんほほう):北派の功夫の基本となる足運び(フットワーク)を学ぶ。
基本脚法(きほんきゃくほう):北派の功夫の基本となる蹴り技を学ぶ。
その他:伝統のカンフーに必要な基礎知識や理論、基本の動作など。
中学の位:各徒手拳術と各武器術を学ぶ課程
「中学」は調和と創造の学です。 各システムの特徴・表現法・特異性を身につけることで自らの身体と精神で新たな可能性を開く土台を築きます。 「中学」は、武学MASの中核となる学習段階で、慌てず最も時間をかけて自らを育む段階です。また、ある程度学習を深めることができれば一つのことに捉われず博(ひろ)く学ぶことも視野に入れながらの学習が出来る段階でもあります。 「中学の位」は、各システムの特徴・表現法・特異性を理解し最低限でも表現できるような状態を言います。
八極(はっきょく)システムの紹介:李式八極拳晩年のシステム
八極拳で学ぶ主な套路(とうろ)
第一套 小八極拳(しょうはっきょくけん):近接した間合いから強く打撃を打つための『身法』を学び訓練する。
第二套 大八極拳(だいはっきょくけん):間合いや相手との位置や距離をコントロールするための『歩法』を学び訓練する。
第三套 大八極拳対折(たいせつ):大八極拳の套路を使って実際に相手をつけて距離感や間合いの操作、リズムなどを学び訓練する。
第四套 六大開拳(ろくだいかいけん):実戦のための『手法』「勝ち易きに勝つ法」を六つの招式(しょうしき)から学び訓練する。
第五套 八極連環拳(はっきょくれんかんけん):八極拳の技法の連環のさせ方や変化応用を訓練する『創造』の段階。
*八極システムの特徴は各套路ごとに3段階の訓練法があり、一つの套路で多くの訓練を行うことになり動作一つをとっても質の高い精妙な訓練をできるところにあります。 また、上記以外にも八極システムには膨大な訓練法や口伝、套路があります。それらは訓練の進行具合に合わせて随時指導していきます。 現代においては稽古時間も限られており、あまり多くのものを訓練することは一つ一つの技法の練習の質を落としかねません。 武学MASでは、指導においては口伝を重視し、個人に見合った訓練法をレベルに合わせながら指導しています。
劈掛(ひか)システムの紹介:李式劈掛掌晩年のシステム
劈掛掌で学ぶ主な套路(とうろ)
第一套 基本四掌(きほんししょう):基本四路ともいい「劈(へき)・抱(ほう)・撑(とう)・靠(こう)」の掌法を学び訓練する。
第二套 劈掛頭趟拳(ひかとうとうけん):基本四掌を発展させた套路で劈掛掌の基本の動作の理解を深めるように訓練する。
第三套 劈掛二趟拳(ひかにとうけん):劈掛掌の「身法」・「歩法」・「掌法」の応用動作を学び訓練する。
第四套 劈掛四路拳(ひかしろけん):劈掛掌の掌法の原理を学び精髄を極めていくように訓練する。
*上記以外にも劈掛システムには膨大な訓練法や口伝があります。それらは訓練の進行具合に合わせて随時指導していきます。 現代においては稽古時間も限られており、あまり多くのものを訓練することは一つ一つの技法の練習の質を落としかねません。 武学MASでは、指導においては口伝を重視し、個人に見合った訓練法をレベルに合わせながら指導しています。
八卦(はっけ)システムの紹介:宮式八卦掌のエッセンス
八卦掌で学ぶ主な套路(とうろ)
第一套 小開門拳(しょうかいもんけん):八卦掌の基本となる身体の使い方を訓練する。
第二套 八卦掌(はっけしょう):八卦掌の核心となる套路です。内修八卦とも言い、八卦掌の身体技法や心理の変化発展の法を『易(えき)』の哲理から学び訓練する。
第三套 八卦連環掌(はっけれんかんしょう):第二套(八卦掌)の実戦における変化応用の法を学び、自ら八卦掌を自由に『創造』し発展させていく訓練をする。
*上記以外にも八卦システムには膨大な訓練法や口伝、套路(八卦腿・八卦硬手・十二転肘)があります。 それらは訓練の進行具合に合わせて随時指導していきます。 八卦掌の訓練法の特徴は直・側・円・面・定・活・変などの要訣にもとづき一つの套路でもステップアップしていくところです。 一つの套路でも膨大な内容を学習し時間をかけることになります。 現代においては稽古時間も限られており、あまり多くのものを訓練することは一つ一つの技法の練習の質を落としかねません。 武学MASの八卦システムは、まず八卦掌のエッセンスを学びます。 その中で口伝を重視し、個人のレベルに合わせながら指導内容を決定していきます。
太極(たいきょく)システムの紹介:陳式&楊式の二大系統で心身を統合
太極拳で学ぶ主な套路(とうろ)
陳式老架:纏絲(てんし)を重視した動作技法を中心に身体の各部の連環と協調を訓練し心身を統一していく。五層の訓練段階が特徴となる。
楊式太極拳:心を深く鎮め、円の技法動作をつかい途切れなく円やかにゆっくりと套路を行うことで深いレベルで心身を統一する訓練をする。動く瞑想と言われる。
*上記以外にも太極システムには膨大な訓練法や口伝、があります。 それらは訓練の進行具合に合わせて随時指導していきます。 一つの套路でも膨大な内容を学習し時間をかけることになります。 現代においては稽古時間も限られており、あまり多くのものを訓練することは一つ一つの技法の練習の質を落としかねません。 武学MASの太極システムは、まず太極拳のエッセンスを学びます。 その中で口伝を重視し、個人のレベルに合わせながら指導内容を決定していきます。
武器・兵器・器械(ぶき)システムの紹介:精妙な身体操作と本質をとらえる能力(ちから)を養う
槍:大六合大槍術(分十門三十六法)を中心に訓練し同系列の武器・器械の特徴性質を理解する。
剣:昆吾剣(こんごけん)の套路を中心にに訓練し、同系列の武器・器械の特徴性質を理解する。また昆吾對剣(こんごたいけん)で剣の精妙な操作法を訓練する。
刀:劈掛単刀(ひかたんとう)で刀の片手操法、劈掛双刀(ひかそうとう)で両手での刀操法を訓練する。伝統的な柳葉刀(りゅうようとう)の操作法を理解する。
棍:五虎羊群風魔棍(ごこようぐんふうまこん)の套路を中心に訓練し、同系列の武器・器械の特徴性質を理解する。
*上記四大兵器以外にもナイフ術・暗器術などがあります。 それらは訓練の進行具合に合わせて随時指導していきます。 武器は、それ自身が大きな殺傷力を持っているため、当たれば致命傷となります。 そのためより精妙な技術を必要とされます。 徒手拳法では気づかなかった『己』の技術の粗さなどを『知る』重要な訓練法です。 武器の特徴性質を知ることは、物事の特徴を深く洞察し本質を理解する能力と繋がります。 武器術を学習することは「知彼知己(かをしり、おのれをしる)」に繋がり上達を促します。
大学の位:学習したものを自分のものとする
「大学」は修己治人の学です。 自分の徳性・知能・技能を知り専修を定めると同時に人に伝えることを視野に入れて、一層学習してきたことを深める段階です。 人に伝えるにはその物事を深く知らなければ出来ず、工夫も必要とします。伝えることで新たに学ぶこともでき、創造する能力もより育てることが出来ます。 「大学の位」は自分の学習してきた武学を他者に伝えることができ、人に善い影響を及ぼす大人を志す状態を言います。 「大学の位」は同時に武学MASの師範(B-MAS.M)のランクとなります。
自衛・制敵を目的とする応敵術の究極の完成!それは「術」から「藝」への質の転換
武学MAS(マーシャルアーツシステム)の『大学の位』は、学習したものを自分のものとして、そこから『創造』し伝え、自ら学び続けることができる段階です。
ここまで学習すればあとは『上達』あるのみ!
伝統のカンフー(伝統武術)を多くの方に伝え、多くの方と交流し、共に切磋琢磨し、
命を活かしていきましょう!
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